にもかかわらず、冠詞の使い方は如何に歳月が経っても分かりかねます。
原則として、聞き手が特定できない対象の場合は不定冠詞が使われますが、聞き手が特定できる対象の場合は定冠詞は用いられます。
それでは、映画のセリフを通して冠詞の使用例を挙げましょう。
映画「ウォンテッド(2008)」の一場面で、スローン(Sloan)がウェスリー・ギブソン(Wesley Gibson)に、ゴミ箱の周りを飛び回るハエらを示しながらこう言う。
射撃も内申に反映されるの?
Shoot the wings off the flies.
ハエらの羽根らを撃ち落とせ。
それでは、ハエの冠詞並びに単数・複数を変えればどうなるか見てみましょう。
1. Shoot the wings off a fly.
1. 或るハエ一匹の両羽を撃ち落とせ。
どのハエを撃つべきかはスローンが示さなかったので、ギブソンはどのハエ一匹を撃ても結構です。
2. Shoot the wings off flies.
2. 或るハエらの羽根らを撃ち落とせ。
どのハエらを撃つべきかはスローンが示さなかったので、ギブソンがどのハエ何匹を撃ても結構ですが、fliesってハエを一般化したような気もします。曖昧さを避けるためには、ゴミ箱の周辺で飛んでいるハエ何匹という意味としてsome flies あるいはsome of the fliesって表現した方が良さそうです。
3. Shoot the wings off the fly.
どのハエ一匹を撃つべきかはスローンが示さなかったので、これはよい文章になりかねます。
4. Shoot the wings off the flies.
4. あのハエらの羽根らを撃ち落とせ。
スローンがゴミ箱の周りを飛び回るハエらを示したので、その羽根らを撃ち落とせば良いでしょう。
日本語は英語とは異なり、相手に知られてる対象か、対象が単数か複数かに対して敏感ではありません。
これから英語を聞くとか読む際、単語の冠詞又は単数・複数に気づければ、英語能力が向上するのに助かると思われます。
因みに、「トランス365」ではアメリカ人の日英翻訳家が布陣しております。 英語単語の冠詞又は単数・複数に対して敏感なネイティブに英訳をご依頼いただくのはいかがでしょうか。
